『進撃の巨人』『SPY×FAMILY』――迫力ある戦闘描写と緻密な映像美で知られるアニメ制作会社「WIT STUDIO(ウィットスタジオ)」。原作ものからオリジナルまで、勢いのある作品を国内外に送り出してきたスタジオです。
この記事では、WIT STUDIOという会社の特徴とあわせて、看板作品から2026年放送予定の最新作までを整理して紹介します。
アニメ制作会社「WIT STUDIO」の魅力
WIT STUDIOは、『攻殻機動隊』『PSYCHO-PASS』などで知られるProduction I.Gの制作6課にいたスタッフが独立する形で、2012年に設立された会社です。企画プロデューサーの和田丈嗣、制作プロデューサーの中武哲也、アニメーターの浅野恭司の3人が中心となり、Production I.Gを擁するIGポートの子会社として出発しました。和田が独立を相談した際、I.G社長の石川光久から「会社を作りたいのか、作品を作りたいのか」と問われ、「作品です」と答えたことからグループ会社として設立された、という経緯が知られています。
2013年に『進撃の巨人』で初の元請制作を手掛け、迫力ある巨人の描写とスピーディーな戦闘作画で一躍注目を集めました。作画を統括する浅野、演出家やクリエイターをまとめる中武、環境を整える和田という3人の役割分担(合議制)が、クオリティの高い作品づくりを支えています。原作ものだけでなくオリジナル作品にも積極的で、2020年には『PUI PUI モルカー』の見里朝希を迎えてストップモーションの制作ラインも発足させました。
WIT STUDIOを代表する看板作品
進撃の巨人(Season 1〜3)
諫山創の漫画を原作とする、WIT STUDIO初の元請作品にして出世作です。巨人に支配された世界での人類の戦いを、立体機動装置を使った疾走感あるアクションで描き、世界的な人気を獲得しました。WIT STUDIOはSeason 1(2013年)からSeason 3(2018〜2019年)までを手掛け、続くThe Final SeasonからはMAPPAが制作を引き継いでいます。
SPY×FAMILY
遠藤達哉の人気漫画を原作とする本作は、WIT STUDIOとCloverWorksの2社による共同制作です。スパイの父、暗殺者の母、超能力者の娘が、互いの正体を隠しながら「家族」を演じるコメディで、2022年のSeason 1以降、大ヒットシリーズとなりました。Season 2(2023年)、劇場版『CODE: White』(2023年)を経て、Season 3が2025年10月から12月まで放送されています。SF・アクションに強いWITと、日常描写に定評のあるCloverWorksが組むことで、両方の魅力を引き出した作品となっています。
王様ランキング
耳が聞こえず非力な王子ボッジの成長を描いた『王様ランキング』(2021年)は、温かな物語と表情豊かなキャラクター描写で高い評価を得ました。続編となる『王様ランキング 勇気の宝箱』(2023年)も制作されています。
評価を高めた代表作
甲鉄城のカバネリ/ヴィンランド・サガ
『進撃の巨人』の荒木哲郎監督による『甲鉄城のカバネリ』(2016年)は、蒸気機関の世界を舞台にしたオリジナルアクションで、各種アワードを受賞しました。また、ヴァイキングの時代を描いた『ヴィンランド・サガ』は、WIT STUDIOがSeason 1(2019年)を制作し、海外でも高く評価されました(Season 2からはMAPPAが制作を担当しています)。
魔法使いの嫁/Vivy -Fluorite Eye’s Song-
人ならざる者に嫁いだ少女を描く『魔法使いの嫁』(2017〜2018年)は、美しい映像と幻想的な世界観が魅力の作品です。オリジナルアニメ『Vivy -Fluorite Eye’s Song-』(2021年)は、歌うことを使命とするAIを主人公にしたSFで、緻密なストーリーと作画が話題となりました。
オリジナル・配信作品
WIT STUDIOは企画力にも定評があり、Netflixなどの配信プラットフォームでもオリジナル作品を展開してきました。詐欺師たちの活躍を描く『GREAT PRETENDER』(2020年)、荒木哲郎監督による劇場アニメ『バブル』(2022年)、『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』(2022年)など、テレビと配信の両方で挑戦的な作品を送り出しています。
2025〜2026年の最新作・放送予定
近年も話題作が続いています。直近の主な作品は以下の通りです。
| 作品名 | 時期 | 備考 |
|---|---|---|
| SPY×FAMILY Season 3 | 2025年10〜12月 | CloverWorksと共同制作 |
| 真・侍伝YAIBA | 2025年 | 青山剛昌原作 |
| プリズム輪舞曲(ロンド) | 2026年 | 完全新作(神尾葉子原作) |
| キャンディーカリエス | 2026年4月 | 見里朝希監督・ストップモーション |
| THE ONE PIECE | 制作決定 | 『ONE PIECE』新シリーズ |
特に、『ONE PIECE』を「東の海(イーストブルー)編」から新たにアニメ化する『THE ONE PIECE』の制作をWIT STUDIOが手掛けることが発表され、大きな注目を集めています。
WIT STUDIO作品に関するよくある質問(FAQ)
Q. 『進撃の巨人』はなぜ途中からMAPPA制作になったのですか?
WIT STUDIOがSeason 1からSeason 3までを制作し、2020年放送のThe Final SeasonからMAPPAが制作を引き継ぎました。人気作の途中での制作会社交代として話題になりましたが、制作会社が変わること自体は珍しくありません。
Q. 『SPY×FAMILY』はなぜ2社で共同制作しているのですか?
WIT STUDIOとCloverWorksが共同で制作しています。作品のポテンシャルを考えて2社体制が選ばれており、共同制作にはクリエイターの負担を分散できることや、制作に余裕を持たせてクオリティを高められることなどのメリットがあるとされています。
Q. WIT STUDIOの最新作・今後の予定は?
2025年には『SPY×FAMILY Season 3』『真・侍伝YAIBA』が放送されました。2026年には完全新作『プリズム輪舞曲』や、ストップモーションアニメ『キャンディーカリエス』(4月放送予定)が控えています。さらに、『ONE PIECE』の新シリーズ『THE ONE PIECE』の制作も決定しています。
まとめ
WIT STUDIOは、Production I.Gから独立したスタッフが、迫力ある映像と高い企画力で数々のヒット作を生み出してきたスタジオです。『進撃の巨人』『SPY×FAMILY』といった看板作品から、『甲鉄城のカバネリ』『Vivy』などのオリジナルまで、その勢いのある作風が魅力といえます。『THE ONE PIECE』など今後の新作も控えているので、気になった作品があれば、ぜひ当サイトの個別記事や配信サービスでチェックしてみてください。

