2017年に放送され、「ロボットヲタクが異世界で本気のロボット作りをする」という、男のロマンが詰まった熱い展開で多くのアニメファンを魅了した「ナイツ&マジック」(ナイツマ)。
放送終了から8年以上が経過しましたが、2021年に人気ゲーム『スーパーロボット大戦30』への参戦を果たしたことで再注目され、「アニメ2期はいつから始まるの?」「エルくんの新しい機体が見たい!」と、続編を待ち望む声が再燃しています。
この記事では、「ナイツ&マジック」のアニメ2期は実現するのか、その可能性をアニメ制作の鍵を握る制作会社「エイトビット」の最新動向や、原作の進捗状況、そしてもし2期が描かれるとしたらどんな物語になるのかという深掘り考察まで、あらゆる角度から徹底的に解説していきます。
「ナイツ&マジック」アニメ2期の現状:8年以上続報なく、可能性は低い
まず結論からお伝えすると、現時点(2025年11月)でアニメ「ナイツ&マジック」の続編(第2期)に関する公式な制作発表は一切なく、今後制作される可能性も低いと言わざるを得ない状況です。
アニメ公式サイトや公式SNSの更新も長期間停止しており、ファンにとっては非常に長く、もどかしい状況が続いています。
しかし、原作であるWeb小説は続いており、物語のストックは存在します。この記事では、なぜこれほどの人気作の続編が8年以上も制作されないのか、その背景にある事情を深く探っていきます。
まずはアニメ第1期をおさらい!作品の魅力と基本情報
待望の2期を議論する前に、2017年に放送されたアニメ第1期がどのような作品だったかを振り返ります。
放送情報と制作陣
アニメ第1期は、2017年7月2日から9月24日にかけて、TOKYO MXほかにて全13話が放送されました。
| 役職 | 担当者 |
|---|---|
| 原作 | 天酒之瓢 |
| キャラクター原案 | ぶーた |
| 監督 | 山本裕介 |
| シリーズ構成 | 横手美智子 |
| キャラクターデザイン | 桂憲一郎 |
| メカニックデザイン | 黒銀、天神英貴 |
| 音楽 | 甲田雅人 |
| アニメーション制作 | エイトビット |
物語のあらすじと魅力:メカヲタクが異世界で巨大ロボットを作る!
物語の主人公は、凄腕プログラマーにして重度の「ロボットヲタク」である日本人青年・倉田翼。彼はある日、交通事故に遭い命を落としてしまいますが、剣と魔法、そして「幻晶騎士(シルエットナイト)」と呼ばれる巨大ロボットが存在する異世界に、エルネスティ・エチェバルリア(エル)として転生します。
「この世界でなら、本当のロボットに乗れる!」。前世の記憶と知識、そしてロボットへの異常なまでの情熱を持ったエルは、幼い頃からその才能を遺憾なく発揮。魔法プログラミングの知識を応用して既存の魔法を改良し、ついには自らの手で理想の「幻晶騎士」を作り上げることを目指します。
本作の最大の魅力は、主人公エルの「ロボット愛」という名の狂気にあります。彼は世界の危機や政治的な陰謀よりも、「カッコいいロボットを作ること」を最優先に行動します。そのブレない姿勢と、現代知識を駆使して常識を覆す機体を次々と開発していく爽快感、そして3DCGで描かれる重量感あふれるロボットバトルの迫力が、多くの視聴者を熱狂させました。
主要キャラクターと豪華キャスト紹介
| キャラクター名 | 声優 | キャラクター紹介 |
|---|---|---|
| エルネスティ(エル) | 高橋李依 | 本作の主人公。見た目は美少年だが中身はガチのメカヲタク。 |
| アデルトルート(アディ) | 大橋彩香 | エルの幼馴染。エルを溺愛する元気な少女。幻晶騎士の操縦も得意。 |
| アーキッド(キッド) | 菅原慎介 | アディの双子の兄。エルの良き理解者であり、共に戦う騎士。 |
| エドガー | 内匠靖明 | 銀鳳騎士団の先輩。盾と剣を使う守りの名手。 |
| ディートリヒ | 興津和幸 | 銀鳳騎士団の先輩。当初はヘタレだったが、エルとの出会いで成長する。 |
| ヘルヴィ | 伊藤静 | 銀鳳騎士団の先輩。豪快な姉御肌の女性騎士。 |
| アンブロシウス | 菅生隆之 | フレメヴィーラ王国の国王。エルの才能を見抜き、銀鳳騎士団を設立させる。 |
なぜアニメ2期は8年以上も制作されないのか?3つの大きな理由
「続編を制作してほしい」というファンの熱い願いとは裏腹に、2期の実現が極めて難しいのには、明確な理由が存在します。
理由①:制作会社エイトビットの超多忙なスケジュール
これが2期制作がすぐに始まらない、最も大きな物理的理由です。アニメーション制作を担当した「エイトビット」は、今や日本のアニメ業界を牽引するトップスタジオの一つに成長しました。
エイトビットは、2024年4月にバンダイナムコフィルムワークスの完全子会社となり、その制作ラインは超大型タイトルで埋め尽くされています。
- 『転生したらスライムだった件』シリーズ: TVシリーズ、劇場版と継続的に展開中。
- 『ブルーロック』シリーズ: 2025年現在も第2期などが放送され、世界的ヒットを記録中。
- 『魔法科高校の劣等生』シリーズ: 新シリーズや劇場版が制作決定。
- 『SHY』シリーズ: 第2期まで制作され、人気を博している。
これだけの看板作品を抱えている中で、8年以上前に放送され、一区切りついた作品の続編制作ラインを確保するのは、経営的な判断としてもスケジュールの面でも、物理的に極めて困難な状況にあると推測されます。
理由②:原作小説の刊行ペース
原作小説(ヒーロー文庫)は、2021年11月に発売された第11巻を最後に、書籍版の新刊発売がストップしています。Web小説版の連載は不定期ながら続いていますが、アニメ化のベースとなる書籍版の供給が止まっていることは、アニメ企画を立ち上げる上で大きなマイナス要因となります。
出版社側としても、新刊が出ない状態でアニメによるプロモーションを行うメリットが薄いため、企画が動きにくい状況にあると考えられます。
理由③:第1期アニメの「キリの良さ」
アニメ第1期は、全13話を使って「大西域戦争」の決着までを描き切りました。エルが最強の幻晶騎士「イカルガ」を完成させ、強敵・飛竜戦艦を撃破し、戦争を終結させるというクライマックスは、物語として非常に綺麗にまとまっています。
「俺たちの戦いはこれからだ!」という中途半端な終わり方ではなく、一つの英雄譚として完成されているため、無理に続編を作る動機が薄いという側面もあります。
続編制作の鍵!制作会社「エイトビット」を深掘り
第1期を担当したエイトビットは、メカアクションにおいて業界最高峰の技術を持つスタジオです。
エイトビットはどんな制作会社?代表作も紹介
エイトビットは、2008年にサテライトから独立したスタッフによって設立されました。CGと作画を融合させたアクション描写に定評があり、『インフィニット・ストラトス』や『グリザイア』シリーズなどで実績を積み上げました。
| 会社名 | 株式会社エイトビット |
|---|---|
| 設立 | 2008年9月 |
| 主な代表作 | 『転生したらスライムだった件』シリーズ 『ブルーロック』シリーズ 『魔法科高校の劣等生』シリーズ |
特に『ナイツ&マジック』で見せた、3DCGモデルのロボットに手描きの作画のような「ケレン味」や「重量感」を持たせる演出技術は高く評価されており、もし2期が制作されるなら、やはり同スタジオによる制作が望まれます。
それでも期待したい!続編制作への「希望」
厳しい状況ではありますが、希望が全くないわけではありません。その最大の根拠は、2021年の『スーパーロボット大戦30』への参戦です。
アニメ放送から数年を経て、ロボットアニメの祭典とも言える「スパロボ」に参戦したことは、本作のIP(知的財産)としての価値が依然として高いことを証明しました。エルがマジンガーZやガンダムといった伝説のロボットたちと共演し、狂喜乱舞する姿は多くのファンを喜ばせ、新規ファンを獲得するきっかけにもなりました。この再燃した人気が、何らかの形で映像化企画に繋がる可能性はゼロではありません。
もし2期が制作されたら?描かれるであろう物語の見どころを徹底考察(ネタバレなし)
絶望的な状況ではありますが、もし奇跡的に2期が制作されるとしたら、どのような物語が描かれるのでしょうか。アニメ1期の続きとなる原作の展開(書籍版6巻以降)を基に、その見どころを考察します。
見どころ①:新章突入!「ボキューズ大森海」への旅と巨人族との遭遇
アニメ第1期で戦争を終結させたエルですが、彼のロボット熱が冷めることはありません。2期でまず描かれるのは、人類未踏の樹海「ボキューズ大森海」への大規模な遠征です。
そこは、通常の魔獣を遥かに凌駕する脅威が潜む魔境。そこでエルたちは、伝説上の存在とされていた「巨人族(アストラガリ)」と遭遇します。幻晶騎士と同じサイズを持つ巨人たちとの、言葉と物理(バトル)によるコミュニケーション。そして、彼ら独自の文化や、巨人族同士の争いに巻き込まれていく展開は、物語のスケールを一気に広げます。
何より、エルにとって「人間サイズで幻晶騎士と戦える巨人」は、新たな研究対象としてこれ以上ない刺激物です。巨人の構造を解析し、新たな技術を開発しようと目を輝かせるエルの暴走(?)と、それに振り回される銀鳳騎士団の面々のドタバタ劇は、2期でも健在でしょう。
見どころ②:エル、空を飛ぶ!?「飛翔騎士(ウィンジーネ)」の開発
1期では陸戦型ロボットが主役でしたが、2期ではついに「空」への進出が物語の鍵となります。
大森海での経験や、新たな素材の発見を経て、エルはずっと夢見ていた「空を飛ぶ幻晶騎士」の開発に着手します。物理法則や魔力消費の問題など、数々の技術的なハードルを、エルならではの非常識なアイデアと執念で乗り越えていく開発プロセスは、本作の醍醐味です。
そして完成した「飛翔騎士(ウィンジーネ)」が空を駆けるシーンは、アニメーションとして描かれれば、かつてない爽快感と感動を呼ぶはずです。エルとアディがペアを組み、蒼穹を自在に舞う姿は、2期のハイライトとなるでしょう。
見どころ③:浮遊大陸の発見と、新たな国々との接触
大森海を越え、空を手に入れたエルたちの冒険は、さらに「浮遊大陸」へと広がっていきます。空に浮かぶ大地、そこで独自の進化を遂げた文明、そして未知の技術を持つ他国との接触。
物語は、単なるロボット開発記から、世界全体の謎に迫る壮大な冒険譚へと進化していきます。新たなライバル機体との空戦や、国同士の技術競争など、ロボットアニメとしての面白さもさらに加速します。「ロボットがあればどこへでも行ける」。そんなエルの信念が、世界地図を書き換えていく様を、ぜひアニメで見届けたいものです。
アニメ「ナイツ&マジック」に関するよくある質問
「ナイツ&マジック」アニメ2期はいつですか?
2025年11月現在、アニメ2期の制作に関する公式発表はありません。制作会社エイトビットが多忙であることや、原作小説の刊行ペースなどから、制作される可能性は低い状況です。
アニメは打ち切りになったのですか?
公式に「打ち切り」が発表されたわけではありません。第1期はキリの良いところまで描き切って終了しており、プロジェクトとしては「成功して完了した」という扱いである可能性が高いです。
アニメは原作のどこまで描かれましたか?
アニメ第1期(全13話)は、原作小説(ヒーロー文庫版)の5巻までの内容を、一部エピソードを再構成しつつ描きました。「大西域戦争」が終結し、エルが銀鳳騎士団の団長として新たな一歩を踏み出すところまでです。
原作小説・漫画は完結していますか?
漫画版は2022年に全17巻で完結し、アニメと同じ範囲までを描き切りました。原作小説(書籍版)は11巻まで刊行されていますが、完結はしていません。Web小説版は現在も連載が続いています。
「ナイツ&マジック」の最新情報と原作をチェック!
アニメの続編は厳しい状況ですが、原作小説ではエルたちの果てしない探求と冒険が続いています。
ナイツ&マジック│TVアニメ公式サイト
「ナイツ&マジック」TVアニメ公式 (@naitsuma_anime) / X
Knight’s & Magic – 小説家になろう

まとめ:アニメ続編は厳しいが、ロマンあふれる冒険は原作で!
この記事の要点をまとめます。
- 現状: アニメ「ナイツ&マジック」2期の公式な制作発表はまだなく、可能性は低い。
- 理由: ①制作会社エイトビットが超多忙、②原作書籍版の刊行ペース、③第1期で綺麗に終わっている、という3つの理由があるため。
- 結論: アニメでの続編を待つのは現実的ではない。
- 今できること: エルの次なる発明や冒険が気になる方は、原作小説(6巻以降)やWeb小説版を読んで、彼の止まらないロボット愛を見届けましょう!
アニメで描かれたのは、エルがこの世界で成し遂げる偉業のほんの始まりに過ぎません。空へ、そして未知の大地へ。彼のロマンあふれる旅路を、ぜひ原作で体験してみてください。





