天野明氏による『家庭教師ヒットマンREBORN!』は、2004年26号から2012年50号まで『週刊少年ジャンプ』で連載された作品です。単行本は全42巻で完結しており、累計発行部数は2016年7月時点で3000万部を突破しています。テレビアニメは2006年10月から2010年9月まで全203話が放送され、以降15年以上にわたって新作アニメは制作されていません。
2026年8月現在、アニメ第2期や完全新作によるリメイクなど、いわゆる「再アニメ化」に関する公式の制作発表は行われていません。一方で、2025年12月に「20th ANNIVERSARY PROJECT」が始動し、2026年を通して記念企画が継続しています。この記事では、2026年8月時点で確認できる公式情報を整理したうえで、他のジャンプ作品の再アニメ化事例や制作スタジオの現状から、再アニメ化の実現性を考えていきます。
『リボーン』再アニメ化の現状|2026年8月時点で公式発表はなし
まず、現時点で公式が発表している内容と、発表されていない内容を切り分けて整理します。
完全新作・リメイクの制作決定は発表されていない
公式サイトおよび公式X(旧Twitter)を確認する限り、2026年8月時点で完全新作アニメ、第2期、リメイクのいずれについても制作決定の告知は出ていません。20周年プロジェクトとして公開されているのは記念ビジュアル、記念PV、過去エピソードの配信企画、コラボイベントなどであり、いずれも新規映像作品の制作を示すものではありません。
なお、SNSや海外のアニメ系アカウントを中心に「完全新作が制作中」といった情報が出回ることがありますが、これらは公式発表に基づかない噂の域を出ないものです。本記事では確認できた公式情報のみを事実として扱い、それ以外は推測として区別します。
AnimeJapan 2026のステージでも新作発表はなかった
2026年3月28日・29日に東京ビッグサイトで開催された「AnimeJapan 2026」では、アニメ20周年を迎える本作のリボーンがイベントのキービジュアルに描かれ、ポニーキャニオンブースで特別ステージが実施されました。ステージにはリボーン役のニーコさんと沢田綱吉役の國分優香里さんが登壇しています。
ただしステージの内容は「ゲームセンター」をコンセプトにしたトーク企画が中心で、ガチャガチャでテーマを決めるランダムトークやアーケードゲーム対決などが行われました。大型イベントでのサプライズ発表を期待する声もありましたが、結果として新作アニメに関する告知は行われていません。20周年イヤーの節目となるイベントで発表がなかったことは、少なくとも当時の時点では公表可能な段階のプロジェクトが存在しなかった可能性を示していると考えられます。
TVアニメ『家庭教師ヒットマンREBORN!』公式サイト
『家庭教師ヒットマンREBORN!』アニメ公式X(旧Twitter)

20th ANNIVERSARY PROJECTで実施されている企画まとめ
テレビアニメは2026年10月で放送開始から20周年を迎えます。公式は2026年を「20th ANNIVERSARY YEAR」と位置づけ、年間を通じた企画を展開しています。2026年8月時点で確認できる実施内容は以下の通りです。
| 時期 | 内容 | 詳細 |
|---|---|---|
| 2025年12月 | プロジェクト始動 | 特設サイト開設。キャラクターデザインの田中将賀氏による描き下ろし記念ビジュアルと20th ANNIVERSARY PVを公開 |
| 2025年12月20日〜 | ジャンプフェスタ2026 | マーベラスブースで「風紀委員腕章」、ADKエモーションズブースで「死ぬ気の炎ヘッドバンド」を配布 |
| 2026年1月4日〜 | ショート映像の連日配信 | 全203話のショート映像を毎日YouTube・各SNSで公開 |
| 2026年3月28日・29日 | AnimeJapan 2026 | ポニーキャニオンブースで特別ステージを実施。ニーコ、國分優香里が登壇 |
| 2026年7月17日〜8月16日 | ナンジャタウンコラボ | 「in NAMJATOWN ~20th anniversary エディション~」を池袋で開催 |
| 2026年8月1日〜31日 | エピソード人気投票 | 全203話が対象。各シリーズ1位のエピソードを公式YouTubeで期間限定無料公開 |
| 2026年9月18日〜10月18日 | コラボ巡回開催 | バンダイナムコ Cross Store 博多で同コラボを開催 |
プロジェクト始動に合わせてアニメ公式X、Instagram、TikTok、YouTubeチャンネルが新設された点も見逃せません。放送終了から15年以上が経過した作品に対して新規のSNS運用基盤を整えるのは、単発の記念企画で終わらせない前提があるためだと推測されます。全203話のショート映像を毎日配信する施策も、新規視聴者の流入経路を作る狙いがあると考えられます。
20周年当日にあたる2026年10月に向けて企画が継続している状況のため、この節目のタイミングで何らかの追加発表が行われる可能性は残されています。ただし現時点でその内容を示す公式情報はありません。
再アニメ化の実現性を制作体制と過去事例から検証する
ここからは、再アニメ化を期待する声に対して、実際にどの程度のハードルがあるのかを制作側の事情から整理します。
旧アニメを手がけたアートランドは既に解散している
テレビアニメ版の制作を担当したのはアートランドです。同社は1978年に設立され、2010年にアニメ制作・企画部門を「アニメーションスタジオ・アートランド」として分割、本体は版権管理会社となった後、2015年4月に株式会社マーベラスと合併して解散しました。分割された制作部門についても、2017年に債務整理を弁護士へ一任する事態となっています。本作のアニメに関する権利はマーベラスが承継しました。
つまり、仮に再アニメ化が実現する場合でも、旧作と同じ体制で制作されることはありません。制作スタジオは新たに選定される必要があり、キャラクターデザインや作画の方向性も一から再構築されることになります。一方で、ジャンプフェスタ2026でマーベラスブースがノベルティを配布していた点は、権利元が現在も本作を能動的に動かしていることの表れと言えます。
ジャンプ作品の再アニメ化までにかかった期間データ
近年、旧作ジャンプ作品が新スタジオで再アニメ化される事例が続いています。旧アニメ終了から新アニメ放送開始までにどれだけの期間を要したかを比較すると、本作の現状の位置づけが見えてきます。
| 作品 | 旧アニメの放送時期 | 新アニメ放送開始 | 終了からの期間 | 新作の制作会社 |
|---|---|---|---|---|
| BLEACH | 2004年10月〜2012年3月 | 2022年10月(千年血戦篇) | 約10年7か月 | ぴえろ |
| SHAMAN KING | 2001年〜2002年 | 2021年4月 | 約19年 | ブリッジ |
| るろうに剣心 | 1996年〜1998年 | 2023年7月 | 約25年 | ライデンフィルム |
| 家庭教師ヒットマンREBORN! | 2006年10月〜2010年9月 | 未発表 | 約15年11か月が経過 | - |
3作品の間隔は約10年から25年と幅がありますが、本作の空白期間である約16年はこの範囲の中に収まっています。期間の長さだけを理由に「もう再アニメ化はない」と判断できる状況ではない、というのがこのデータから言えることです。
もう一点参考になるのが、発表から放送までのリードタイムです。『BLEACH 千年血戦篇』は2021年12月に2022年10月放送開始が告知され、『るろうに剣心』は2021年12月の新プロジェクト発表を経て2023年7月に放送されました。おおむね10か月から1年7か月程度が必要になっている計算です。この傾向を当てはめると、仮に2026年内に何らかの発表があったとしても、実際の放送は2027年以降になると推測されます。
原作消化ペースから見る未映像化エピソード
再アニメ化が期待される最大の理由は、原作の終盤が映像化されないまま残っている点にあります。
テレビアニメ全203話は、原作30巻の標的282までを消化した段階で終了しました。単純計算では1話あたり約1.4話分の原作を消化したことになりますが、実際にはアニメオリジナル回や日常編の比重が大きく、バトル編の消化ペースはこの数値より遅いと見られます。原作は全42巻で完結しているため、未映像化部分は約12巻分に相当します。
- 継承式編(標的283〜346):シモンファミリーとの対決を描く章。全64話分で、巻数換算では約6巻分にあたります。
- 虹の呪い編:アルコバレーノの呪いをめぐる代理戦争を描く、原作の最終章にあたる部分です。
近年のテレビアニメは1クール12話前後で原作4〜5巻を消化する構成が一般的です。この基準を当てはめると、継承式編だけで2クール弱、虹の呪い編まで含めると全4クール規模の企画が必要になると推測されます。決して小さくない規模であり、これが実現のハードルの一つになっていると考えられます。
なお、継承式編については2010年12月に情報番組『さきよみジャンBANG!』内でVOMIC(ボイスコミック)として全4話分が展開されています。フルアニメーションではないものの、映像作品として一度手が付けられた章である点は押さえておきたいところです。
アニメで描かれなかった部分をすぐに確認したい場合は、原作30巻から読み進めるのが最短ルートです。BOOK☆WALKER、Renta!、漫画全巻ドットコムなどの電子書籍サービスでは30巻以降を単巻から購入でき、価格や配信状況はサービスごとに異なるため比較して選ぶとよいでしょう。
アニメ全203話を配信で振り返る方法
20周年企画のエピソード人気投票に参加する場合や、再アニメ化に備えて本編を復習しておきたい場合は、動画配信サービスの利用が現実的です。テレビアニメ版はdアニメストアやバンダイチャンネルなどで配信されており、シリーズごとに分割された形で視聴できます。
全203話とボリュームがあるため、月額制で見放題のサービスを選ぶと途中で追加費用が発生しません。U-NEXTやDMM TV、dアニメストアでは新規登録時の無料お試し期間が用意されているケースがあり、配信ラインナップは時期によって変動するため、登録前に対象作品を確認しておくことをおすすめします。
『リボーン』再アニメ化に関するよくある質問
アニメの続きを漫画で読むなら何巻から?
テレビアニメは原作30巻の標的282までを映像化しています。続きから読む場合は30巻の標的283以降、継承式編の冒頭から読み始めることになります。
再アニメ化された場合、声優は続投する?
キャストに関する公式発表はありません。ただし20周年PVには当時の声優によるボイスが使用されており、AnimeJapan 2026のステージにもリボーン役のニーコさん、沢田綱吉役の國分優香里さんが登壇しています。オリジナルキャストが現在も作品に関わっている状況であり、続投を期待する声は多いものの、あくまで現時点では未確定です。
旧作と同じスタジオが制作する可能性は?
旧作を制作したアートランドは2015年にマーベラスと合併して解散しており、同じ体制での制作はありません。再アニメ化が実現する場合は別のスタジオが担当することになります。
原作漫画は完結している?
原作は2012年に連載を終了し、全42巻で完結済みです。物語の結末まで漫画で読むことができます。
まとめ|20周年を迎える2026年10月以降の動向に注目
2026年8月時点で、『家庭教師ヒットマンREBORN!』の再アニメ化に関する公式発表は行われていません。期待が集まっていたAnimeJapan 2026のステージでも新作告知はなく、現在動いているのは記念ビジュアル、ショート映像配信、コラボイベント、エピソード人気投票といった20周年企画に限られます。
一方で、旧作を手がけたアートランドが既に解散しているため制作スタジオを新たに立てる必要があること、未映像化部分が約12巻分と全4クール規模になると見込まれることなど、実現には相応の準備が必要な状況も見えてきました。他のジャンプ作品では発表から放送まで1年前後を要しており、仮に近く発表があっても放送は2027年以降になると推測されます。
ただし、放送終了から約16年という空白期間は、BLEACHやSHAMAN KING、るろうに剣心の事例と比べて特別に長いわけではありません。新規SNSアカウントの開設や連日のショート映像配信など、権利元が能動的に作品を動かしている点も踏まえると、20周年当日を迎える2026年10月前後の動向は引き続き注目に値します。まずは公式サイトと公式Xの発表を確認しつつ、8月末まで実施されているエピソード人気投票や配信サービスでの本編視聴で、本作を振り返ってみてはいかがでしょうか。

