2021年に2クールにわたって放送され、女子高生が異世界の最弱蜘蛛に転生するという斬新な設定で大きな話題を呼んだアニメ「蜘蛛ですが、なにか?」。
第1期が物語の核心に迫る場面で幕を閉じてから4年以上が経過し、「アニメの2期や3期はいつから放送されるの?」「制作中止になったって本当?」と、続編を待ち望む声は後を絶ちません。
この記事では、「蜘蛛ですが、なにか?」のアニメ続編(2期・3期)は実現するのか、その可能性をアニメ制作の鍵を握る制作会社「ミルパンセ」の最新動向や、第1期の評価、そしてもし続編が描かれるとしたらどんな物語になるのかという深掘り考察まで、あらゆる角度から徹底的に解説していきます。
「蜘蛛ですが、なにか?」アニメ続編(2期・3期)の現状:可能性は極めて低い
まず結論からお伝えすると、現時点(2025年10月)でアニメ「蜘蛛ですが、なにか?」の続編(第2期・第3期)に関する公式な制作発表は一切なく、今後制作される可能性も極めて低い状況です。
アニメ公式サイトや公式SNSの更新も長期間停止しており、ファンにとっては非常にもどかしい状況が続いています。この記事では、なぜこれほどの人気作の続編が制作されないのか、その理由を深く探っていきます。
TVアニメ「蜘蛛ですが、なにか?」公式サイト

「蜘蛛ですが、なにか?」公式 (@kumoko_anime) / X
まずはアニメ第1期をおさらい!作品の魅力と基本情報
続編の可能性を議論する前に、2021年に放送されたアニメ第1期がどのような作品だったかを振り返ります。
放送情報と制作陣
アニメ第1期は、2021年1月8日から7月3日にかけて、AT-Xほかにて連続2クール・全24話が放送されました。
| 役職 | 担当者 | 
|---|---|
| 原作 | 馬場翁 | 
| 監督 | 板垣伸 | 
| シリーズ構成 | 馬場翁、百瀬祐一郎 | 
| キャラクターデザイン | 田中紀衣 | 
| 音楽 | 片山修志 | 
| アニメーション制作 | ミルパンセ | 
物語のあらすじと魅力:最弱蜘蛛から最強を目指す迷宮サバイバル
物語は、日本の女子高生だった「私」が、異世界の巨大迷宮で一匹の小さな蜘蛛の魔物に転生してしまうところから始まります。種族は最弱のスモールレッサータラテクト。開幕から親蜘蛛に共食いされかけ、カエルやヘビといった格上の魔物に命を狙われる絶望的な状況。しかし、彼女は類まれなるメンタルの強さとゲーマー脳を武器に、レベルアップと進化を繰り返しながら、この過酷なサバイバルを生き抜いていきます。
一方で、物語はもう一つの視点から描かれます。同じく事故で死亡し、異世界に転生したクラスメイトたち。彼らの中には、王国の王子として生まれたシュンや、親友から性別が変わってしまったカティアなどがいました。彼らは人間として順当に成長し、やがて世界の大きな争乱へと巻き込まれていきます。
本作の魅力は、最弱の蜘蛛が知恵とハッタリで最強へと成り上がっていく痛快なサバイバル劇と、人間として転生したクラスメイトたちが繰り広げる王道の異世界ファンタジー群像劇、この二つの物語が並行して進み、やがて一つの大きな運命として交錯していく壮大な構成にあります。
主要キャラクターと豪華キャスト紹介
| キャラクター名 | 声優 | キャラクター紹介 | 
|---|---|---|
| 「私」/ 蜘蛛子 / 白織 | 悠木碧 | 本作の主人公。蜘蛛に転生した元女子高生。 | 
| シュレイン・ザガン・アナレイト(シュン) | 堀江瞬 | アナレイト王国の第四王子。前世では山田俊輔。 | 
| カルナティア・セリ・アナバルド(カティア) | 東山奈央 | シュンの親友。前世では大島叶多という男子だった。 | 
| ユーゴー・バン・レングザンド | 石川界人 | レングザンド帝国の王太子。前世では夏目健吾。 | 
| フェイルーン(フェイ) | 喜多村英梨 | シュンのペットの地竜。前世では漆原美麗。 | 
| フィリメス・ハァイフェナス | 奥野香耶 | エルフの少女。前世ではクラス担任の岡崎香奈美。 | 
| アリエル | 上坂すみれ | 全ての蜘蛛の魔物の頂点に立つ、当代の魔王。 | 
| ラース | 逢坂良太 | 鬼人の魔物。前世ではシュンたちの親友だった笹島京也。 | 
なぜアニメ続編(2期・3期)は絶望的なのか?3つの大きな理由
「続編を制作してほしい」というファンの熱い願いとは裏腹に、2期や3期の実現が極めて難しいのには、明確な理由が存在します。
理由①:原作小説がすでに完結している
アニメの大きな目的の一つに「原作の販売促進」がありますが、原作小説は2022年1月に全16巻で堂々完結しています。物語のゴールがすでに存在し、プロモーションの必要性が薄れたことも、新たなアニメシリーズの企画を難しくしている一因です。
| 原作メディア | 刊行状況 | 
|---|---|
| 小説 | 全16巻で完結済み | 
理由②:制作会社ミルパンセの多忙なスケジュール
アニメーション制作を担当した「ミルパンセ」は、近年多くの人気作を手掛ける多忙なスタジオです。
| 会社名 | 株式会社ミルパンセ | 
|---|---|
| 設立 | 2013年 | 
| 主な代表作 | 『てーきゅう』シリーズ 『ベルセルク』(2016年版) 『異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する』  | 
ミルパンセは2025年から2026年にかけて、すでに複数の新作の制作が決定しています。
- 2025年: 『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』、『キミと越えて恋になる』
 - 2026年: 『異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する〜レベルアップは人生を変えた〜』テレビスペシャル
 
これだけの期待作を抱えているため、「蜘蛛ですが、なにか?」続編の制作ラインを確保するのが現時点では物理的に不可能な状況にあると推測されます。
理由③:第1期アニメの賛否両論な評価
これが続編制作の可能性が低いとされる、最も大きな理由かもしれません。アニメ第1期は、主人公「私」を演じた悠木碧さんの超人的な演技や、蜘蛛子のパートのコミカルな面白さが高く評価された一方で、特に人間サイドのパートに対する厳しい意見が数多く見られました。
SNSやレビューサイトでは、「人間サイドの作画がひどい」「3DCGが多用されていて安っぽい」「作画崩壊している」といった声が上がりました。また、蜘蛛子サイドと人間サイドの時系列が大きく離れているという原作の複雑な構成を、アニメで十分に表現しきれず、「人間パートになると話が分かりにくくてつまらない」と感じた視聴者も少なくありませんでした。この賛否両論な評価が、続編への投資を躊躇させる一因となっている可能性は否定できません。
もし続編(2期)が制作されたら?描かれるであろう物語の見どころを徹底考察(ネタバレなし)
絶望的な状況ではありますが、もし奇跡的に2期が制作されるとしたら、どのような物語が描かれるのでしょうか。アニメ1期の続きとなる原作の展開を基に、その見どころを考察します。
見どころ①:「私」サイド-魔王アリエルとの邂逅と共闘
アニメ第1期は、主人公「私」が半人半蜘蛛の姿「アラクネ」への進化を目前にしたところで幕を閉じました。2期でまず描かれるのは、その進化の先で待ち受ける、蜘蛛の魔物の頂点にして当代の魔王アリエルとの壮絶な戦いです。当初は敵対し、圧倒的な力の差で何度も殺されかける「私」ですが、持ち前の知恵とハッタリ、そして“並列意思”を駆使した奇策で抵抗を続けます。この戦いの果てに、二人は敵対関係から一転、利害の一致から共闘関係を結ぶことになります。なぜ二人が手を組むのか、その過程で明かされる世界の秘密とは何か。物語が大きく動き出す、2期の最大のハイライトとなるでしょう。
見どころ②:シュンサイド王国を揺るगाすクーデターと逃亡劇
兄の死により、図らずも「勇者」の称号を継ぐことになったシュン。しかし、彼の平穏な学園生活は、クラスメイトだったユーゴーの策略によって打ち砕かれます。洗脳された仲間によって父王を殺害され、その罪を着せられたシュンは、カティアたち少数の仲間と共にお尋ね者として王国から追われる身となってしまうのです。信じていた仲間からの裏切り、そして自らの無力さ。人間サイドの物語は、これまでの学園ファンタジーから一転、国を揺るgaす陰謀と裏切りが渦巻く、シリアスでサスペンスフルな逃亡劇へと変貌します。仲間たちとの絆を頼りに、シュンはこの絶望的な状況をどう乗り越えていくのでしょうか。
見どころ③:ついに交錯する二つの視点
これまで全く異なる時間軸と場所で進んできた「私」サイドと「シュン」サイドの物語。2期のクライマックスでは、この二つの物語が、エルフの里を舞台にした大規模な戦いの中でついに交錯します。シュンたちの前に現れる、圧倒的な力を持つ謎の白い少女。彼女こそが、あの迷宮で死線をさまよっていた蜘蛛子の成れの果て、「白織」でした。なぜ彼女は魔王軍の幹部としてシュンたちの前に立つのか。この衝撃的な邂逅は、物語の全ての謎を解き明かすための、壮大なクライマックスの始まりを告げるものとなるでしょう。
アニメ「蜘蛛ですが、なにか?」に関するよくある質問
「蜘蛛ですが、なにか?」アニメ3期はいつですか?(2期は?)
2025年10月現在、アニメ2期・3期の制作に関する公式発表はありません。原作が完結していることや、第1期の評価などから、制作される可能性は極めて低い状況です。
アニメは打ち切りになったのですか?
公式に「打ち切り」が発表されたわけではありません。しかし、4年以上続報がないこと、制作会社のスケジュールが埋まっていることから、プロジェクトが事実上の休止状態にある可能性が高いです。
アニメ1期は原作のどこまで描かれましたか?
アニメ第1期(全24話)は、原作小説の5巻の最後までを描いています。「私」がアラクネに進化する直前、そしてシュンがクーデターに巻き込まれるまでの物語です。
原作小説は完結していますか?
はい、原作小説『蜘蛛ですが、なにか?』は、2022年1月に全16巻で堂々完結しました。
アニメの評価が「ひどい」と言われるのはなぜですか?
主に、人間サイドパートにおける3DCGを多用した作画のクオリティや、蜘蛛子パートと人間パートの構成の分かりにくさに対する厳しい意見が多く見られました。
まとめ:アニメ続編は絶望的…しかし物語はここからが本番!
この記事の要点をまとめます。
- 現状: アニメ「蜘蛛ですが、なにか?」2期・3期の公式な制作発表はまだなく、可能性は極めて低い。
 - 理由: ①原作小説が完結済み、②制作会社ミルパンセが多忙、③第1期の賛否両論な評価、という3つの決定的な理由があるため。
 - 結論: アニメでの続編を待つのは現実的ではない。
 - 今できること: 物語の本当の面白さはここからです!続きが気になる方は、完結済みの原作小説(6巻以降)を読んで、「私」の物語の全てを見届けましょう!
 
すぐにアニメ2期のニュースを聞くのは難しい状況ですが、原作では「私」の物語が想像を絶するスケールで壮大なフィナーレを迎えています。アニメで蜘蛛子の奮闘に心惹かれた方は、ぜひ原作の世界に飛び込み、彼女の旅の結末を体験してみてください。
  
  
  
  