子どもの頃に交わした「一緒に宇宙へ行く」という約束を追いかけ、それぞれの場所で歩みを進めていく南波六太と日々人の物語『宇宙哥弟』——ではなく『宇宙兄弟』。2012年4月から2014年3月にかけて全99話が放送されたテレビアニメ第1期は、宇宙飛行士という職業を現実的な選抜と訓練の積み重ねとして描き、働く世代からも支持を集めました。
そして2026年、この作品は大きな節目を迎えました。小山宙哉さんによる原作漫画が『モーニング』2026年28号(6月11日発売)掲載の第432話で完結し、単行本最終第46巻が7月22日に発売されたのです。約18年半の連載が幕を下ろした今、多くのファンが気にしているのが「アニメの続きはどうなるのか」という点でしょう。この記事では、2026年8月時点で確認できる情報を整理したうえで、続編制作の可能性を原作消化ペースと制作会社の状況から考察します。
アニメ『宇宙兄弟』続編はいつから?2026年8月時点の最新情報
まず、現時点で公式に発表されている事実を確認しておきます。
続編・第2期の制作発表は行われていない
2026年8月時点で、テレビアニメ『宇宙兄弟』の続編や第2期に関する制作決定の告知は確認できません。原作完結という大きなタイミングでも新作アニメの発表はなく、公式サイト・公式Xで告知されているのは、後述する完結記念の各種企画が中心です。第1期の最終話放送(2014年3月)から12年以上が経過しており、続編の可能性を語るうえでは、この空白期間の長さを前提に置く必要があります。
『宇宙兄弟』公式サイト

『宇宙兄弟』公式X(旧Twitter)

原作漫画は全46巻で完結(2026年7月22日に最終巻発売)
前回この記事を公開した時点では「完結間近」という段階でしたが、状況は確定しました。『宇宙兄弟』は『モーニング』2008年1号から2026年28号まで連載され、最終話となる第432話をもって完結。単行本は全46巻となり、最終巻は2026年7月22日に発売されています。シリーズ累計発行部数は3500万部を超えており、長期連載作品としての実績は十分です。
アニメ続編を考えるうえで、原作が完結したことの意味は小さくありません。連載中は「どこまで映像化するか」という区切りの判断が必要でしたが、結末まで確定した今は、シリーズ全体の構成を最初から設計できる状態になったといえます。
完結記念プロジェクトとアニメ全99話の期間限定無料公開
完結に合わせて、複数の記念企画が実施されました。特に話題を集めたのが「Mission: SPACE COMIC」です。これは国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟のロボットアームを地上から遠隔操作して漫画を描くという企画で、第425話と第426話をつなぐ特別編「425.5話」として、最終46巻の特装版に収録されました。
また、アニメ本編についても動きがありました。講談社が運営するYouTubeチャンネル「フル☆アニメTV」で、テレビアニメ全99話が2026年5月1日から8月3日にかけて順次無料公開されたのです。原作完結記念という位置づけの企画で、アニメ第1期に改めて触れる機会が用意された形になります。
無料公開はすでに終了していますが、アニメ第1期はU-NEXT、DMM TV、dアニメストアなどの定額制動画配信サービスで見放題配信されています。全99話をまとめて追いかけたい方は、無料お試し期間のあるサービスから始めてみるのが現実的でしょう。
「完・宇宙兄弟展」が2026年夏に開催
完結を記念した展示イベント「完・宇宙兄弟展」が、2026年7月31日から8月23日まで西武渋谷店A館7階で開催されています。原画や設定資料の展示、キャラクターごとの名場面を体感できるエリア、会場限定グッズなどが用意された内容です。作品への注目度が高まっている時期ではありますが、こうしたイベント告知の場でアニメに関する新情報が出たという報道は、現時点では確認できていません。
原作消化ペースから見る『宇宙兄弟』続編のボリューム
続編制作の現実性を考えるうえで避けて通れないのが、残された原作の分量です。ここは数字で確認しておきましょう。
テレビアニメ第1期が消化した原作範囲は19巻終盤まで
テレビアニメ第1期は全99話で、原作のおおむね第19巻終盤までを映像化しました。六太が宇宙飛行士選抜試験に挑む過程から、日々人の月面でのミッション、そして六太自身が宇宙へ向かう道筋までが描かれた範囲です。単純計算すると1巻あたり約5話のペースで、原作のエピソードを比較的丁寧に拾っていたことが分かります。
未映像化はおよそ27巻分、話数換算で約130〜140話規模
原作が全46巻で完結したことで、未映像化のストックは第20巻から第46巻までの約27巻分と確定しました。第1期と同じ「1巻あたり約5話」のペースを当てはめると、結末まで描き切るには130話から140話程度が必要になる計算です。1クール12話、2クール24話という現在の一般的な編成に置き換えると、2クール作品でも5シーズン以上を要する規模ということになります。
ストックが潤沢であることは続編にとって有利な条件ですが、同時に「一度着手すると長期のシリーズ計画になる」という重さも意味します。仮に続編が制作される場合、第1期と同じ密度で全編を映像化するのではなく、エピソードを整理して映画化する、あるいは特定の章に絞ったシーズン制にするといった形が現実的だと予想されます。
制作会社A-1 Picturesの続編制作間隔から可能性を考察
テレビアニメ第1期と劇場版アニメ『宇宙兄弟#0』(2014年8月9日公開)は、いずれもA-1 Picturesが制作し、渡辺歩さんが監督を務めました。同スタジオが手掛けた他作品の続編制作間隔を並べると、続編がどのくらいの周期で立ち上がってきたかが見えてきます。
| 作品 | 前シリーズ | 次シリーズ | 間隔 |
|---|---|---|---|
| ソードアート・オンライン | 1期(2012年7月) | II(2014年7月) | 約2年 |
| ソードアート・オンライン | II(2014年7月) | アリシゼーション(2018年10月) | 約4年3か月 |
| かぐや様は告らせたい | 1期(2019年1月) | 2期(2020年4月) | 約1年3か月 |
| かぐや様は告らせたい | 2期(2020年4月) | 3期(2022年4月) | 約2年 |
| マッシュル-MASHLE- | 1期(2023年4月) | 2期(2024年1月) | 約9か月 |
| マッシュル-MASHLE- | 2期(2024年1月) | 3期(2027年1月予定) | 約3年 |
| 宇宙兄弟 | 1期(2012年4月〜2014年3月) | 未発表 | 12年以上 |
こうして並べると、A-1 Pictures作品の続編は概ね1〜4年程度の間隔で立ち上がっており、『宇宙兄弟』の12年以上という空白が例外的であることが分かります。ただし、長いブランクからテレビシリーズが再始動した前例がないわけではありません。A-1 Picturesが第1期(2011年)を手掛けた『青の祓魔師』は、6年後の2017年に「京都不浄王篇」、さらに7年後の2024年に「島根啓明結社篇」が放送されています。なお同作は第2期以降の制作をスタジオヴォルンが担当しており、シリーズ再開にあたって制作体制が変わった例でもあります。
A-1 Picturesの現在の稼働状況
A-1 Picturesは2026年も稼働ラインが埋まっている状況です。2026年1月3日から『Fate/strange Fake』が放送開始し、7月からはオリジナルアニメ『グロウアップショウ 〜ひまわりのサーカス団〜』(Psyde Kick Studioとの共同制作)が放送されています。さらに2027年1月には『マッシュル-MASHLE- 三魔対争神覚者最終試験編』の放送が決定済みです。
大型タイトルが継続的に並んでいることを踏まえると、仮に『宇宙兄弟』の続編企画が動いていたとしても、A-1 Pictures本体のラインに短期間で組み込むのは容易ではないと考えられます。前述の『青の祓魔師』のように、別のスタジオが引き継ぐ形での再始動も選択肢としては考えられるでしょう。いずれにせよ、これらはあくまで制作状況から見た推測であり、公式に示された情報ではない点はご留意ください。
続編が発表されるとすればどのタイミングか
作品の注目度が最も高まるのは、完結記念企画が集中している2026年の後半です。ただし、こうした記念企画は原作の完結そのものを祝う内容で構成されており、8月時点で新作アニメに関する示唆は出ていません。長期シリーズを再始動させるには製作委員会の再編成が必要になる可能性が高く、発表があるとしても、企画の準備期間を考えれば少し先のタイミングになると予想されます。
アニメ『宇宙兄弟』の主要キャラクターと声優陣
続編が実現した場合、キャスト続投が期待される第1期の主要キャラクターと担当声優は次のとおりです。
- 南波六太(CV:平田広明):一度は職を失いながら、弟に続いて宇宙飛行士を目指す兄。
- 南波日々人(CV:KENN):兄に先んじて宇宙飛行士となり、月面に立った弟。
- 伊東せりか(CV:沢城みゆき):ALSの新薬開発を目標に宇宙を目指す医師。
- 真壁ケンジ(CV:加藤将之):六太と同期の宇宙飛行士候補生。
- 金子・シャロン(CV:池田昌子):兄弟が幼少期から慕う天文学者。
第1期の最終話放送から12年以上が経過しているため、続編制作時にキャストがどこまで維持されるかは現時点では分かりません。
アニメの続きは原作20巻から、結末まで一気に読める状態に
テレビアニメ第1期の続きにあたるのは、原作単行本の第20巻です。これまでは「読み進めても連載中で結末が分からない」という状態でしたが、2026年7月に全46巻で完結したことで、20巻から最終46巻まで途切れることなく最後まで読み通せるようになりました。
アニメで描かれなかった27巻分には、六太のミッションの行方をはじめ、映像化を待たずに知っておきたいエピソードが詰まっています。電子書籍であれば、BOOK☆WALKER、Renta!、漫画全巻ドットコムなどで第20巻から購入でき、価格やクーポン、まとめ買い時の還元率はサービスごとに差があるため、比較したうえで選ぶとよいでしょう。
『宇宙兄弟』のアニメ続編や原作に関するよくある質問
アニメ続編(2期)はいつから放送される?
2026年8月時点で制作発表はなく、放送時期も未定です。原作完結のタイミングでも新作アニメの告知は出ていません。
原作漫画はもう完結している?全何巻?
完結済みです。『モーニング』2026年28号掲載の第432話で連載が終了し、単行本は全46巻。最終巻は2026年7月22日に発売されました。
アニメの続きは原作の何巻から読めばいい?
テレビアニメ第1期は原作第19巻終盤までを映像化しているため、第20巻から読み始めるのが適切です。
アニメ第1期はどこで視聴できる?
U-NEXT、DMM TV、dアニメストアなどで見放題配信されています。原作完結記念としてYouTubeでの全99話無料公開も行われましたが、こちらは2026年8月3日で終了しました。
劇場版アニメはある?
2014年8月9日公開の『宇宙兄弟#0』があります。テレビシリーズと同じくA-1 Pictures制作、渡辺歩監督で、原作者・小山宙哉さんによる書き下ろしのエピソードが描かれました。
まとめ:原作完結という節目を迎えた『宇宙兄弟』の今後
2026年8月時点で、アニメ『宇宙兄弟』の続編に関する公式発表はありません。一方で、約18年半続いた原作漫画が全46巻で完結し、完結記念プロジェクト「Mission: SPACE COMIC」、アニメ全99話の期間限定無料公開、「完・宇宙兄弟展」の開催と、作品を取り巻く動きは活発になっています。
未映像化の原作は約27巻分、話数に換算すると130話前後という規模で、続編を実現するには相応の制作体制と長期計画が必要になります。A-1 Picturesが2027年まで大型タイトルを抱えている状況も踏まえると、短期的な発表を期待するのは難しいというのが現実的な見方でしょう。ただし、原作が完結して全体像が確定した今は、シリーズ構成を一から設計できる状態でもあります。
続報を待つ間にできることとして、第20巻から最終46巻までを読み進めておけば、六太と日々人がたどり着いた結末を先に見届けることができます。続編の動きがあり次第、この記事も更新していく予定です。

