2019年から足掛け3年にわたり、全編完全アニメ化として放送された「フルーツバスケット」（2019年版）。
2021年に『The Final』で感動のフィナーレを迎え、2022年には前日譚と後日譚を描いた劇場版『-prelude-』も公開されました。
物語は見事に完結しましたが、それでもなお「アニメ4期は見られないの？」「もっとフルバの世界に浸っていたい！」というファンの声は止むことがありません。
この記事では、「フルーツバスケット」のアニメ4期（続編）はあり得るのか、その可能性を本編の完結状況と、次世代を描いた続編漫画『フルーツバスケット another』の存在を軸に、徹底的に考察・解説していきます。
「フルーツバスケット」アニメ4期の現状：『The Final』で本編は完結済み
まず結論からお伝えすると、アニメ「フルーツバスケット」の本編ストーリーは、2021年に放送された第3期『The Final』をもって完全に完結しています。
したがって、現時点（2025年11月）で「アニメ4期」という形での公式な制作発表はありません。
しかし、ファンの間では「ある作品」のアニメ化による、実質的なシリーズ続行が熱望されています。それが、透たちの子供世代を描いた『フルーツバスケット another』です。この記事では、その可能性についても深く掘り下げていきます。
まずはアニメシリーズをおさらい！作品の魅力と基本情報
何年経っても色褪せない名作、アニメ「フルーツバスケット」の軌跡を振り返ります。
放送・公開情報と制作陣
2001年にもアニメ化されましたが、原作完結後に再始動した2019年版プロジェクトは、スタッフ・キャストを一新し、原作の最初から最後までを描き切りました。
| シーズン/タイトル | 放送/公開期間 | 話数 |
|---|---|---|
| 2001年版 | 2001年7月 – 12月 | 全26話（途中まで） |
| 1st season | 2019年4月 – 9月 | 全25話 |
| 2nd season | 2020年4月 – 9月 | 全25話 |
| The Final | 2021年4月 – 6月 | 全13話 |
| 劇場版 -prelude- | 2022年2月18日 | 劇場版 |
制作は、長編シリーズの制作に定評のあるトムス・エンタテインメントが担当しました。
| 役職 | 担当者（2019年版） |
|---|---|
| 原作・総監修 | 高屋奈月 |
| 監督 | 井端義秀 |
| シリーズ構成 | 岸本卓 |
| キャラクターデザイン | 進藤優 |
| 音楽 | 横山克 |
| アニメーション制作 | トムス・エンタテインメント |
物語のあらすじと魅力：十二支の呪いと少女の優しさが紡ぐ、心の再生の物語
物語の主人公は、天涯孤独の身となった女子高生・本田透。彼女はひょんなことから、同級生の草摩由希とその親戚である草摩紫呉の家に居候することになります。
しかし、草摩家には数百年前から続く、忌まわしき「呪い」がありました。それは、異性に抱きつかれると、十二支の動物に変身してしまうというもの。十二支の物の怪憑きとして生まれた彼らは、その特異体質ゆえに親に拒絶されたり、当主である草摩慊人に支配されたりと、深い孤独と傷を抱えて生きていました。
透は、持ち前のひたむきさと無償の優しさで、彼らの凍りついた心を一つずつ溶かしていきます。彼女の存在は、やがて草摩家全体を覆う呪いそのものにも影響を与え始めます。
本作の魅力は、単なるファンタジーやラブコメの枠を超えた、人間の心の痛みと再生を描くヒューマンドラマにあります。「雪が溶けたら何になる？」。この問いかけに対する答えのように、冬のような孤独を乗り越え、温かい春を迎えるまでの彼らの葛藤と成長は、見る者の涙を誘わずにはいられません。
主要キャラクターと豪華キャスト紹介
| キャラクター名 | 声優 | キャラクター紹介 |
|---|---|---|
| 本田透 | 石見舞菜香 | 本作の主人公。どんな時でも笑顔を絶やさない、慈愛に満ちた少女。 |
| 草摩由希 | 島﨑信長 | 子（ネズミ）の物の怪憑き。学校の王子様だが、心に深い闇を抱える。 |
| 草摩夾 | 内田雄馬 | 猫の物の怪憑き。十二支の仲間外れとして疎まれ、由希を敵視する。 |
| 草摩紫呉 | 中村悠一 | 戌（イヌ）の物の怪憑き。小説家であり、透たちの保護者。食えない人物。 |
| 草摩慊人 | 坂本真綾 | 草摩家当主。十二支を統べる「神」として君臨し、恐怖で支配する。 |
| 草摩潑春 | 古川慎 | 丑（ウシ）の物の怪憑き。由希を慕う。二重人格気味。 |
| 草摩紅葉 | 潘めぐみ | 卯（ウサギ）の物の怪憑き。見た目は幼いが、大人びた内面を持つ。 |
| 草摩はとり | 興津和幸 | 辰（タツ）の物の怪憑き。草摩家の主治医。記憶隠蔽能力を持つ。 |
| 草摩綾女 | 櫻井孝宏 | 巳（ヘビ）の物の怪憑き。由希の兄。王様気質のトラブルメーカー。 |
| 本田今日子 | 沢城みゆき | 透の亡き母。かつては「赤い蝶」と呼ばれた元ヤン。透の心の支え。 |
続編制作の鍵！制作会社「トムス・エンタテインメント」を深掘り
全63話＋劇場版という長大なプロジェクトを完遂させたのが、トムス・エンタテインメントです。
トムス・エンタテインメントはどんな制作会社？代表作も紹介
トムス・エンタテインメントは、1964年にその前身が設立された、日本のアニメ史を支え続ける老舗スタジオです。
| 会社名 | 株式会社トムス・エンタテインメント |
|---|---|
| 設立 | 1946年10月 |
| 主な代表作 | 『名探偵コナン』シリーズ 『ルパン三世』シリーズ 『弱虫ペダル』シリーズ 『Dr.STONE』 |
国民的アニメから深夜アニメまで幅広く手掛ける制作力と、長期シリーズを維持する体力は業界屈指です。2019年版『フルーツバスケット』においても、原作の完結までを一切の妥協なく描き切ったその手腕は、原作者やファンから高く評価されています。
なぜアニメ4期制作の可能性は低いのか？決定的な理由
ファンとしては「4期」を見たいところですが、現実的に本編の続きが制作される可能性は極めて低いです。
理由①：原作漫画が完全に完結し、アニメも最後まで描かれた
これが最大の理由です。原作漫画『フルーツバスケット』全23巻の内容は、アニメ1st、2nd、The Finalの3シーズンで余すところなく映像化されました。
さらに、原作では描かれなかった「透の両親の物語」や「透と夾のその後」についても、劇場版『-prelude-』で補完されています。物語としてこれ以上ないほど完璧なフィナーレを迎えており、本編においてアニメ化すべきエピソードはもう残されていないのです。
理由②：物語の完結から時間が経過している
『The Final』の放送終了から数年が経過し、プロジェクトとしては「大成功のうちに完結した」という位置づけになっています。無理に蛇足となるような新作を作るよりも、名作として完結させたままにするのが、作品のためであるという判断も働いているでしょう。
それでも残された「続編」への希望！『フルーツバスケット another』アニメ化の可能性
本編の「4期」は難しいですが、「フルーツバスケット」の世界観を受け継ぐ新作アニメが制作される可能性は残されています。それが、続編漫画『フルーツバスケット another』です。
『フルーツバスケット another』とは？透たちの子供世代の物語
『フルーツバスケット another』は、本編の数十年後を舞台に描かれる、次世代の物語です。
主人公は、毒親に育てられ、他人と関わることを避けてきた少女・三苫彩葉（みとま さわ）。彼女が高校に入学し、そこで出会ったのは、かつての草摩家の人々の面影を持つ少年たちでした。
そう、彼らは由希や夾、透たちの子供たちなのです。彩葉が彼らと関わり、草摩家の人々と触れ合う中で、閉ざしていた心を開き、自分の居場所を見つけていく。本編のテーマを受け継ぎつつ、新たな視点で描かれるもう一つの「フルバ」です。
『another』アニメ化の可能性を徹底考察
ファンの間では、この『another』のアニメ化を「実質的な4期」として期待する声が高まっています。その可能性は十分にあります。
- 尺の丁度よさ:
原作は全4巻で完結しています。これは、アニメ1クール（12話程度）で描くのに非常に適した分量です。間延びすることなく、密度に濃い物語を展開できるでしょう。 - ファンの需要:
「大人になった透や由希たちがどうなったのか知りたい」「子供たちが動く姿を見たい」という需要は非常に高いです。特に、本編アニメが大成功した直後であれば、その熱量を引き継ぐことができます。 - 制作会社の継続性:
トムス・エンタテインメントと主要スタッフが再集結すれば、本編と同じクオリティと世界観で制作することが可能です。
描かれるであろう見どころ：親世代となった透たちの登場は？
もし『another』がアニメ化された場合、最大の見どころは、やはり親世代となった透たちの存在でしょう。
原作漫画では、親世代（本編の主要キャラ）は意図的に「顔が見えない」「声だけ」といった演出で登場したり、あるいは存在感だけで物語に影響を与えたりしています。これは、あくまで子供たちの物語であることを強調するためです。
しかし、アニメ化された場合、ファンサービスとして彼らの姿が描かれる可能性や、当時の声優陣が親役として再登場する可能性があります。
由希の息子・睦生（むつき）や、夾と透の息子・はじめが、両親からどのような愛情を受けて育ったのか。その端々に垣間見える「幸せな未来」の描写は、本編を見守ってきたファンにとって、涙なしでは見られない最高のご褒美となるはずです。
アニメ「フルーツバスケット」に関するよくある質問
「フルーツバスケット」アニメ4期はいつですか？
本編の続編としての4期の制作予定はありません。しかし、続編漫画『フルーツバスケット another』のアニメ化を期待する声は多く、将来的に制作される可能性はあります。
アニメは原作のどこまで描かれましたか？
2019年版アニメシリーズと劇場版で、原作漫画全23巻の物語を最後まで完全に描き切っています。
『フルーツバスケット another』はアニメ化されますか？
現時点で公式発表はありません。しかし、原作の分量がアニメ1クール分に最適であることや、本編の根強い人気から、実現の可能性は十分にあると考えられます。
2001年版と2019年版の違いは何ですか？
2001年版は原作連載中に制作されたため、途中からオリジナル展開となり、原作とは異なる結末を迎えました。また、コミカルな要素が強めです。一方、2019年版は原作者総監修のもと、原作のラストまでを忠実に、シリアスな側面も含めて丁寧に映像化しています。キャストも一新されています。
「フルーツバスケット」の最新情報と原作をチェック！
アニメ本編は完結しましたが、関連グッズの販売やイベントは続いています。また、『another』の動向も含め、最新情報は公式サイトでチェックしましょう。
TVアニメ「フルーツバスケット」公式サイト
アニメ「フルーツバスケット」公式 (@fruba_PR) / X
まとめ：本編は完結！でも『another』アニメ化の夢は捨てきれない
この記事の要点をまとめます。
- 現状: アニメ「フルーツバスケット」本編は『The Final』と劇場版で完結済み。 4期の公式発表はない。
- 希望: 続編漫画『フルーツバスケット another』のアニメ化が、実質的な4期として期待されている。
- 見どころ: もし実現すれば、親になった透たちの幸せな未来や、子供たちの新たな成長物語が見られる。
- 今できること: 『another』のアニメ化を願いつつ、配信サービスで本編を一気見したり、『another』の原作漫画を読んで、次世代の物語に触れてみましょう！
透たちが辿り着いた「幸せ」が、次の世代へとどう受け継がれていったのか。その温かい世界が再びアニメーションとして描かれる日を、今は心して待ちましょう。
