1999年の初アニメ化、そして2011年からのリメイク版放送と、二度にわたって日本中、いや世界中のファンを熱狂の渦に巻き込んできた「HUNTER×HUNTER」。ゴンとキルアの冒険、そして仲間たちとの絆の物語は、多くのアニメファンの心に深く刻まれています。
2014年に放送された2011年版アニメが、「会長選挙編」をもって一区切りを迎えてから10年以上。「あの続きをアニメで見たい!」「暗黒大陸編はいつになったら放送されるの?」と、続編を待ち望む声は後を絶ちません。
この記事では、そんな長年のファンが抱く切実な疑問に答えるため、アニメ「HUNTER×HUNTER」の続編に関する最新情報、制作されない理由の考察、そしてアニメでは描かれなかった原作の壮大な物語まで、あらゆる角度から徹底的に調査・解説していきます。
アニメ「ハンターハンター」続編の公式発表はあるの?
まず、皆さんが最も気になっている結論からお伝えします。
現時点(2025年9月)で、アニメ「HUNTER×HUNTER」の続編に関する正式な制作決定の発表は一切ありません。
2011年版アニメは、2014年9月に第148話で放送が終了しました。これは、原作漫画の32巻までを描き、主人公ゴン=フリークスの物語が一つの大きな区切りを迎える、非常に美しい最終回でした。しかし、それ以降、制作会社であるマッドハウスや公式サイト、関連メディアなど、いかなる公式媒体からも続編に関するアナウンスは行われていないのが現状です。
なぜ続編は制作されない?最大の壁は「原作ストック不足」
「なぜこれほどの超人気作の続編が10年以上も作られないのか?」多くのファンがそう感じていることでしょう。これには、非常に深刻かつ、ファンなら誰もが知る、たった一つの大きな理由が存在します。
致命的な「原作ストック不足」
アニメの続編制作における最大の障壁は、原作漫画のストックが、アニメを制作するには絶対的に不足していることです。
- アニメ化範囲: 2011年版アニメは、原作漫画の32巻(第339話)までの内容を描いています。
- 原作の現状: 原作漫画は、2025年現在、37巻(第400話)までが刊行されています。
- 未アニメ化ストック: つまり、アニメ化されていない原作は、わずか5巻分しか存在しないのです。
1クール(12話程度)のアニメを制作するには、最低でも原作漫画5~6巻分のストーリーが必要とされます。つまり、現状のストックでは、1クール分のアニメすら制作することが困難なのです。
原作者・冨樫義博先生の健康問題と休載
この原作ストック不足の根本的な原因は、原作者である冨樫義博先生が、長年にわたり深刻な健康問題を抱え、漫画の連載が断続的に長期休載となっているためです。先生自身も、ファンに対して誠実に自身の状況を説明されており、世界中のファンが先生の健康を気遣いながら、連載の再開を辛抱強く待っている、というのが現状です。
アニメ制作陣としても、原作への最大限のリスペクトから、中途半端な形で物語を再開することはできない、と考えているのでしょう。
絶望するのはまだ早い?続編へのわずかな希望と近年の動き
様々な厳しい現実がある一方で、アニメ「HUNTER×HUNTER」続編への希望が完全に絶たれたわけではありません。
- 原作連載の再開: 2022年以降、冨樫先生は自身のX(旧Twitter)アカウントを開設し、少しずつ原稿の執筆を再開していることをファンに報告してくれています。連載ペースは不定期ではありますが、物語が再び動き出したことは、続編への最大の希望の光です。
- 制作会社マッドハウスの実績: 2011年版アニメを制作したマッドハウスは、「葬送のフリーレン」など、今なお最高峰のクオリティでアニメを制作し続けるトップスタジオです。もし将来、原作ストックが十分に溜まった際には、再び彼らが最高の形で続編を映像化してくれることが期待されます。
- 近年のリバイバルヒットの流れ: 「BLEACH 千年血戦篇」のように、10年以上の時を経て、原作の最終章をアニメ化するプロジェクトが大成功を収めるケースも出てきています。「HUNTER×HUNTER」も、原作の完結が見えた暁には、同様の形でプロジェクトが再始動する可能性を秘めています。
これらの要素から、原作のストックさえ十分に溜まれば、続編が制作される可能性は十分にあると言えるでしょう。
もし続編が制作されたら?物語は「暗黒大陸編」へ!
ファンが最も映像化を熱望するアニメ続編。そこでは、これまでの冒険とは比較にならないほど、壮絶で未知に満ちた物語が展開されます。
「暗黒大陸編」あらすじ
人類が住む世界の、さらに外側に広がる禁断の地「暗黒大陸」。そこには、かつて人類が持ち帰った「5大厄災」をはじめ、想像を絶する未知の生物や自然が広がっている。
カキン帝国の王位継承戦と、ビヨンド=ネテロ率いる暗黒大陸渡航団の出現をきっかけに、クラピカ、レオリオ、そして十二支んのハンターたちは、巨大な船に乗り込み、この前人未到の大陸を目指すことになる。しかし、その船内で待ち受けていたのは、王子たちによる熾烈な後継者争いと、幻影旅団をも巻き込む、血で血を洗うサバイバルバトルだった――。
「暗黒大陸編」の見どころ
- クラピカが主人公: ゴンとキルアに代わり、物語の中心となるのはクラピカです。彼の新たな念能力や、緋の眼を巡る因縁、そして王子たちとの頭脳戦が、スリリングに描かれます。
- 幻影旅団 vs ヒソカ: 「会長選挙編」で旅団に宣戦布告したヒソカと、幻影旅団との壮絶な戦いが、船内で繰り広げられます。
- 圧倒的な情報量と複雑なプロット: 数多くの新キャラクターと、それぞれの思惑が複雑に絡み合う、冨樫義博先生の真骨頂とも言える緻密な物語が展開されます。
アニメの続きは原作漫画で!どこから読めばいい?
「続編が来るまで待てない!」「暗黒大陸編の壮絶な物語を今すぐ知りたい!」という方には、原作の漫画を読むことを強く、そして心からおすすめします。
2011年版アニメは、原作漫画の32巻までの内容を描いています。そのため、続きが気になる方は原作の33巻から読み始めると、スムーズに「暗黒大陸編」の物語に入ることができます。
原作では、アニメでは描かれなかったクラピカたちの死闘や、冨樫先生ならではの唯一無二の世界観を、心ゆくまで堪能することができます。
アニメ「HUNTER×HUNTER」の続編に関するよくある質問
最後に、「HUNTER×HUNTER」のアニメ続編に関して、多くのファンが抱く疑問にQ&A形式でお答えします。
アニメ「HUNTER×HUNTER」の続編はいつ放送されますか?
現時点(2025年9月)で、続編の制作や放送に関する公式な発表はなく、その予定もありません。最大の理由である原作漫画のストック不足が解消されない限り、続編の制作は困難な状況です。
アニメの続きは原作漫画の何巻から読めますか?
2011年版アニメは原作漫画の32巻までを描いています。物語の続きである「暗黒大陸編」を楽しみたい方は、原作漫画の33巻から読み始めるのがおすすめです。
なぜアニメは中途半端なところで終わったのですか?
アニメは、主人公ゴンの物語が一つの大きな区切りを迎える、原作32巻のタイミングで放送を終了しました。これは、当時すでに原作の連載が不定期になっており、アニメが原作に追いついてしまったためです。中途半端というよりは、「キリの良い、最も美しい形で一旦幕を下ろした」と捉えるのが適切でしょう。
まとめ
この記事では、アニメ「HUNTER×HUNTER」の続編の可能性について、あらゆる角度から考察してきました。
- 現状: 続編の公式発表はなく、制作の可能性は低い。
- 最大の理由: アニメ化に必要な原作漫画のストックが、決定的に不足しているため。
- 希望: 原作者・冨樫先生が執筆を少しずつ再開しており、原作ストックさえ溜まれば、「BLEACH」のように10年越しの復活も夢ではない。
- ファンができること: 続編を望む気持ちを持ちつつも、まずは原作漫画の33巻以降を読んで、クラピカたちの新たな戦いを応援することが、作品を最も深く楽しむための最良の方法。
すぐに吉報が届く状況ではありませんが、世界中のファンが冨樫先生の健康を祈り、物語の続きを待ち望んでいます。その思いが続く限り、いつの日か再びアニメでハンターたちの冒険が見られる日が来ることを信じて、今は原作で彼らの旅路を追いかけてみてはいかがでしょうか。